newへるす No.34
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14トピックス乳がんから身を守るために~早期に乳がんをみつけるには~ニュースもあり、女性であれば誰しも注意して過ごさなければならない重大な疾患といって差し支えないでしょう(少数ですが男性乳がんもあります)。 しかし、乳がんは一般に浸透したイメージほど予後の悪いがんではありません。特に早期乳がんの症例については、その10年生存率は、90%以上! いかに早期発見して、早期に治療を開始することが大切であるかが分かります。 乳がんはミルクの通り道である乳管の細胞から発生する乳管がんと、ミルクをつくる小葉から発生する小葉がんがありますが、そのほとんどが乳管がんです。乳がんは発生当初はその中(乳管や小葉)だけにとどまっていますが、増殖すると乳管や小葉の壁を破って周りの組織に広がっていきます。そこには血管やリンパ管が存在し、やがてがんはリンパ管、血管に入り込み、リンパ管であれば(リンパ行性転移)リンパ液の流れにのって脇の下や鎖骨下などの乳房周囲のリンパ節、血管であれば(血行性転移)血液の流れにのって骨、肺、肝臓、脳などの臓器へ転移します。 乳がんは、進行してもしこり以外の症状がなく、自覚しにくい疾患です。 それゆえ、不幸にして乳がんで命を落とさないためには検診がとても重要な意味を持ちます。 何よりも乳がんを早期に発見することが大切であり、そのためには幾つかの検査方法があります。 多くの自治体で40歳以上の女性に一般的に2年ごとに行われているマンモグラフィー検査は、通知があったら必ず受診するべきでしょう。その上で、検診の該当年齢に当たらない若年層やマンモグラフィーのない年の検査として、乳腺超音波検査(乳腺エコー)と

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