newへるす No.34
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23だったそうです。「プログラムピクチャー」と呼ばれた当時の映画は、駆け足で撮影され、週替わりで上映されるものがほとんどでした。 でも、その中に、半世紀以上たった今見ても、素晴らしい作品がいくつもあります。「若尾文子映画祭 青春」やDVDなどでこうした作品を見て、新たにファンになる人が今も増え続けています。そんなすてきなエピソードを披露していただきました。 「最近、25歳の男性から事務所にお手紙をいただいたんです。そこには若尾さん主演の『最高殊勲夫人』(1959年)が大好きでずっと見ています、と書いてありました。これは、私にとって一番大切な監督である増村保造さんとの作品で、私自身も大好きな映画なんです。だから、こんな若い世代の方に喜んで見てもらえるのが、とてもうれしくてね。返事も書きました。 私は過去を振り返るのが嫌いで、最近まで、自分の昔の映画は見たことがなかったんです。でも、本を出すためのインタビューの準備で、少し見直したら、自分でもそんなに捨てたもんじゃないな、と思う作品がいくつかありました。つい先日には、昔からのファンの方がDVDをまとめて送ってくださったので、今、少しずつ見直しているところです。 やっぱり、あのころの日本映画は、脇役も素晴らしい方がたくさんいらっしゃったし、面白い作品がいっぱいあるんですね」▼満島ひかりさんとトーク NHKの「トットてれび」で黒柳徹子さん役を演じた実力派女優の満島ひかりさんも「若尾

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