脈血酸素飽和度測定などを行いますが、無症状で自覚がなくても、職業性の粉塵曝露がある人は、毎年じん肺健診で胸部X線撮影、胸部聴診、息切れの有無などの問診を受けますので、その際にX線画像の変化から発見されることがあります。他の方々も、職場健診や、配偶者健診、人間ドック、自治体の住民健診や肺がん検診、高齢者健診などで年に1度くらい胸部X線検査や胸部聴診検査を、ときに肺機能検査や胸部CTスキャン検査を受けているでしょう。これら健診で発見されることが多くあります。胸部X線画像で間質性陰影という細かい蜂の巣状の陰影が認められたり、横隔膜の位置が上昇して肺の萎縮が疑われるようなときは、精密検査として肺のCTスキャン検査や、血液検査で身体の組織の破壊で上昇するLDH(乳酸脱水素酵素)や、肺胞上皮細胞の障害の活動性を示すマーカーであるKL︱6、SP︱Dなどを測定します。また、呼吸機能(肺機能)の検査を行うと、間質性肺炎では肺活量が低下する拘束性障害のパターンが認められます。経皮的動脈血酸素飽和度や動脈からの採血による動脈血ガス分析では、低酸素血症が認められます。どのような症状か肺胞の壁の障害によって酸素の取り込みが悪くなります。また、肺が固くなるために肺活量が減少します。そのため、低酸素血症となって「息切れ」が生じます。症状発現時は坂道や階段での息切れから始まり、進行すると衣服の着替え程度でも苦しくなります。進行は非常にゆっくりのことも数日で急速に悪化することもあります。どのように発見・診断されるか自覚症状があって医療機関を受 X線検査や心電図検査、経皮的動診された人には、まず初めに胸部14
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