組織学的な変化や免疫学的な変化を詳しく調べるためには、気管支鏡(気管支ファイバースコープ)を用いて経気管支的肺生検や気管支肺胞洗浄を行うこともあります。また、胸壁側から胸腔鏡を挿入しての胸腔鏡下肺生検が診断確定に有用なこともあります。その他、鑑別のために血液検査 で膠原病やアレルギー、腫瘍マーカーなどの検査をしたり、喀痰細胞診、喀痰抗酸菌培養検査なども行なうことがあります。どのように治療するのか間質の炎症、肥厚を治療するのに有用性の高い薬剤としては、従来は副腎皮質ステロイド薬やメトトキサレートなど免疫抑制薬くらいしかありませんでしたが、近年、ピルフェニドン、ニンテダニブという内服投与の抗線維化薬が発売され、慢性期の特発性肺線維症に用いられています。しかし、これらには副作用として光線過敏症や重度の下痢、肝機能障害などがあり、使用は限定的で、有効な場合でも進行を遅らせる程度のことが多いです。また、アセチルシステインという気道粘液溶解薬の吸入や、種々去痰薬の吸入や内服で去痰を楽にすることは予後の改善に効果があるといわれます。宅酸素療法による酸素吸入を行います。また、呼吸に必要な筋肉、肋間筋、大胸筋、腹筋などは肺活量を保つのに大切なので、呼吸筋の訓練を行います。予防法はあるのかが関与するものなどは早期に診断発見して原因疾患を治療することで発症を防げることもあるでしょう。また、職業性の粉塵吸入によるものも粉塵作業用マスクや環境整備で予防が可能です。特発性間低酸素血症となった場合は、在膠原病に伴うものやアレルギー15
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