newへるす No.41
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は免疫学の教科書にも掲載されたりしています。◎ファクターXの正体?さて種痘ワクチンの件は、さて」   が、2020年9月30日の「Natureおき、2022年にノーベル生理学・医学賞を受賞したスバンテ・ペーボ博士(マックス・プランク進化人類学研究所所長・沖縄科学技術大学院大学客員教授)を紹介します。博士はネアンデルタール人に関する研究で著名な方です(オンライン版)に非常に興味深い論文を投稿されています。要約すると、我々ホモ・サピエンスがおよそ6万年前にネアンデルタール人と交雑し、受け継いだ遺伝子の中に、新型コロナウィルス感染の際、人工呼吸器が必要となるような重症化リスクを高くするゲノム配列があるとの指摘です。このゲノム配列はバングラデシュなどの南アジア系人種に多くみられるのに対し、ヨーロッパ系では少なく、アフリカ・東アジア系ではほとんど見られません。論文では、このような差は通常起こり得ることではなく、過去に自然選択の影響があったのではないかと考察しています。また、博士は論文の中で、ネアンデルタール人由来領域は新型コロナウイルス感染重症化に関わる一つの要因でしかなく、全てをネアンデルタール人の呪いのせいにしないようお願いしたいとも述べておられます。ペーボ博士のその他の研究では、この重症化リスクを低くしてくれるような遺伝子もネアンデルタール人から受け継いでいるとのことで、こちらの遺伝子はアフリカ以外に住む約50%の人が、また日本人でもおよそ30%の人が保有。日本人の場合、都合の良い状況にあることになり、死亡者数・重症者数が他国に比べ少ない理由の一つ(山中伸弥京都大学教授によるファクターX)なのかもしれません。病原体との戦いにおいて抵抗力21

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