が強いかどうかが種の維持に関与するとの指摘は数多くありますが、最近は遺伝情報に関するものを眼にすることが多くなりました。◎「親ガチャ」ならぬ「祖先ガチャ」ト菌によるパンデミックがありました。2023年3月に発表された英国ブリストル大学の論文では、この黒死病パンデミックを生き延びることができた人達には、ある共通した遺伝子「ERAP2」が存在し、その遺伝子を受け継いだと考えられるケースでは新型コロナウィルスの呼吸器感染に対しHLA-C*0401と呼ばれるHLA遺ても高い防御能を有すると述べられています。また、2021年、ベルリン衛生研究所のグループからは、新型伝子との関連において、このタイプの遺伝子を持つコロナ患者は、持たない人よりも2倍の確率で人工呼吸器を必要とするとの文献投稿がなされています。消化器病の分野では、2023年3月に理化学研究所を中心とした複数施設での共同研究で、遺伝性の乳癌などに関与するBRCAという遺伝子などに変異(病的バリアント)が存在する人にピロリ峙じ・攻防が感染症の克服に関与し菌が感染すると、胃がんの発症リスクが22・45倍にもなるというショッキングな報告もありました。病的バリアントがあると、ピロリ菌によるDNAへのダメージが強くなり、DNA修復が不完全となるため胃がん発生リスクが高くなってしまうことが考えられ、桃沢幸秀チームリーダーは「遺伝的なリスクとピロリ菌のリスクがかけ算のように影響している」と述べています。え撃つ側とでの遺伝情報、その対たていることを考えると、ネアンデルタール人・黒死病を乗り越えて攻撃を仕掛ける側と、それを迎 い :コロナウィルス感染と 14世紀に黒死病と呼ばれるペス22
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