子宮がん・乳がん検査について お問い合わせ・ご予約:03-3213-0091

 子宮頸がんは、子宮の入り口である子宮頸部の表面細胞にがんができる病気です。30〜40歳代に多く、近年は20歳代で急増しています。子宮頸がん検診により、子宮頸部の前がん病変も判別できるので、早期発見しやすい特徴があります。しかし、がんの早期では症状が出現せず、進行してから性器出血や臭いのある帯下、腰痛などの症状が出てきます。従って、子宮頸がん検診を受けることが早期発見の第一歩となります。

子宮頸がんの原因

 子宮頸がんは、ヒトパピローマウィルス(HPV、以下HPVと記す)というウィルスの持続的な感染が原因となって発症します。HPVの子宮頸部への感染はほとんど性交渉によりますが、このウィルスに感染すること自体は決して特別なことではなく、誰でも感染する可能性があります。HPVに感染しても、ほとんどの場合は自然に排除されますが、ウィルスが排除されずに長期間感染が続く場合があり、ごく一部のケースで5〜10年かけて、子宮頸がんを発症します。また、喫煙はがんの発生を助長しますし、不規則な生活などで免疫力が低下していると、がんが発症しやすくなります。

ヒトパピローマウィルス(HPV)とは?

 昔から男女ともに普遍的に存在し、普通の生活で感染するありふれたウィルスです。HPVには100以上の型があり、子宮頸がんの原因となるハイリスクHPVは13〜15種類と考えられています。なかでも16型と18型が世界の子宮頸がんの約70%を引き起こしていると言われています。他に6型、11型は尖圭コンジローマ(性器にできるイボ)の原因になります。また陰茎がんの50%、肛門がんの90%、口腔がんの5〜10%がHPV感染により発生し、世界のがんの5%がHPVによって引き起こされています。HPVは増えたり隠れたりしながらヒトと共存しています。HPV感染から子宮頸がんにまで進行する人は、1000人に1〜3人です。HPV感染にあまり敏感になる必要はありませんが、早期発見、予防のために定期的に子宮頸がんを受診しましょう。

子宮頸がん検診はどういうことを調べるの?

問診・・妊娠、分娩歴、月経の状況、不正性器出血などの症状の有無、過去の検診、受診状況など
視診・・膣鏡を挿入して、子宮頸部の状況を観察
内診・・膣に片手の指を入れ、もう片方の手で腹部を押さえて子宮、卵巣、子宮周辺を触診。子宮の大きさや卵巣腫瘍の有無などを診る
細胞診・・子宮頸部の細胞を綿棒などでこすって採取し、顕微鏡で細胞を調べる。

子宮細胞診検査結果の見方

 従来の「クラス分類」表示に加え、米国で主流となっている「ベセスダシステム」が導入され、検査した細胞の状態が、より細密に記載できるようになりました。結果は従来のクラス分類に加え、アルファベットの略語で併記されます(下記表参照)。HPV検査を併せて行うことで、より病変の発見率が高まります。

従来の
クラス分類
ベセスダ
システム判定
用語説明 推定病理診断 解説
T
U
NILM 陰性  @非腫瘍性病変
 AHPV感染以外の炎症所見
 異常な細胞は認められない。
扁平上皮系病変
U-Va ASC-US 軽度上皮内
病変疑い
 意義不明な異形扁平上皮細胞  正常とは異なる注意すべき細胞が
認められる。正確な診断を行うため
に、詳しい検査が必要。
Va
Vb
ASC-H 上皮内
病変疑い
 上皮内病変の疑い  正常とは異なる注意すべき細胞が
認められる。正確な診断を行うため
に、詳しい検査が必要。
Va LSIL 軽度扁平
上皮内病変
 @HPV感染
 A軽度異形成
 正常とは異なる異形細胞が認めら
れる。前がん病変の可能性あり。
正確な診断を行うために、詳しい
検査が必要。
Va
Vb
W
HSIL 高度扁平
上皮内病変
 @中等度異形成
 A高度異形成
 B上皮内がん
 C微小浸潤がん疑い
 正常とは異なる異形細胞が認めら
れる。前がん病変〜初期のがんの
可能性あり。正確な診断を行うため
に、詳しい検査が必要。
X SCC 扁平上皮がん  @浸潤がん推定
 A浸潤を伴う扁平上皮がん
 がんと思われる細胞が認められる
。正確な診断を行うために、詳しい
検査が必要。
腺系病変
V
W
AGC 異型腺細胞  @腺異型
 A腺がん疑い
 正常とは異なる細胞が認められる。
異型成〜初期のがんの可能性あり。
正確な診断を行なうために、詳しい検
査が必要。
W AIS 上皮内腺がん  上皮内腺がん  初期のがんの可能性あり。 正確な診
断を行なうために、詳しい検査が必要。
X Adeno-
carcinoma
腺がん  浸潤を伴う腺がん  がんと思われる細胞が認められる。
正確な診断を行なうために、詳しい検
査が必要。
その他の悪性腫瘍
X Other malig. その他の
悪性腫瘍
 上記以外の悪性腫瘍  悪性細胞が認められました。 正確
な診断を行なうために、詳しい検査
が必要。

HPV(ヒトパピローマウイルス)検査とは
 子宮頸部の細胞を擦り取り、細胞がHPVに感染しているかどうかを調べます。検査結果は陽性(ヨウセイ)または、陰性(フケンシュツ)と表示されます。検査でHPV感染が確認された場合(陽性)は、ウイルスの消滅を確認するために再検査を受ける必要があります。


乳がん検査について

 マンモグラフィーも、超音波も触診では分からないような腫瘤(しこり)を検出することが可能ですが、どちらが良いか?という点ではかなり難しくなります。マンモグラフィーには写らないものが、超音波では発見可能であることも多く、逆に超音波では見逃してしまうような所見がマンモグラフィーでは微細な石灰化として見えることもあります。

マンモグラフィー
 マンモグラフィーは乳房専用のレントゲン装置で、乳房の中を見えやすくするために、乳房を挟み込んで撮影する特殊な装置です。乳房の中の脂肪や組織などをはっきりと写し出すことができます。微細石灰化像(1mmの1/10以下の大きさのカルシウムからできた白い粒々)などの触診ではわからないような小さな乳がんや、しこりを作らない乳がんなどを鮮明に写し出すことができます。
30歳代〜
 若年層の乳腺は発達しているため、マンモグラフィーでは全体的に白く写ることが多く、白い色をした乳房に白い塊ができるので、みつけるのが困難です。
40歳代、50歳代以上〜
 年齢を重ねるにつれて乳腺が減少し脂肪に置き換わるのでグレー色の乳房に白いがんが見えるので見つけやすくなります。
マンモグラフィーでは、活発な乳腺は白く見えるのに対し、脂肪はグレーから黒色に写ります。乳がんは白い塊として写ります。
心臓ペースメーカーを装着されている方、水頭症等シャント手術をされている方、豊胸手術をされている場合は受診できませんので予めご了承ください。

エコー(超音波検査)
 乳房に超音波をあてて、跳ね返ってくる音波を画像化して診断します。エコーの特徴としては、腫瘤(しこり)を写し出すことに特に優れています。
30歳代〜
 若年層の乳腺は発達しているためにマンモグラフィーでは全体的に白く写ることが多いので、エコーは若年層の乳がん検診には特に有効です。
40歳代、50歳代以上〜
 乳腺の充実している30〜40代の方におすすめしますが、早期乳がん発見には「マンモグラフィー」と「エコー」を併用することでより確実な診断が可能となります。

検診では50歳以上ではマンモグラフィー単独による検診、40歳代でエコーとマンモグラフィーの併用、30歳代ではエコー単独による検診というように年齢が若いほどエコーによる検診の比重が多くなっているようですが、それぞれの検査には長所と短所があり、写し出す画像も異なるため両方受診するのが最良と言えます。

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