肩こりとストレッチについて
1日10分のストレッチを
現代社会では、老若男女を問わず、デスクワークの多い方は席に座りっぱなしでパソコン操作にかなりの時間を費やして、運送業の方は同じ姿勢で長時間ハンドル操作をしています。また、通勤や通学時の電車やバスの中だけではなく、四六時中スマートフォンにくぎづけになっているような生活を送っている方も多く見受けられます。そんな方たちが共通して悩まされているつらい症状には『肩こり』や『腰痛』などがありますが、今回は肩こりについてお話します。
重症化してしまうと、何をしても肩の痛みやコリは取れずに、首のコリや頭痛などにつながっていくことになります。集中力の低下・イライラ・目の疲れ・小じわになりやすく、猫背やぽっこりお腹など、体型にまで悪影響を及ぼすことになる可能性があります。
同じ姿勢をとり続ける
→ 頭や腕を支えている僧帽筋やその周辺の筋肉の持続的緊張によって筋肉が硬くなる
→ 局所に循環障害が起こる
→ 酸素や栄養分が末端まで届かず、疲労物質が蓄積 → 肩こり
首は本来、横から見ると、緩やかな前傾カーブを保ちながら重い頭部を支えています。しかし、首を前に突き出してパソコンやスマホ画面を見ると、首の骨がまっすぐ伸びてしまい、首や肩の筋肉を硬直させ、頭を支えきれずに異常をきたしてくるのです。
したがって、肩こりや首こりを解決するには正しい姿勢と血流の改善が重要になります。そこでおすすめしたいのがストレッチです。
ストレッチとは、「伸ばす」とか「ひっぱる」という意味です。スポーツをする前のストレッチは心身ともに準備をすることになり、障害予防に効果的です。スポーツをした後では筋肉にたまった疲労物質を早く除去できるよう、血流をよくすることにつながります。
慢性的な肩こりにしないために、また今つらい肩こりを解消するために1日10分のストレッチをやってみませんか?ストレッチにはいくつか種類がありますが、一人で簡単にできるものが一般的です。
ストレッチを行うときのポイント
①リラックスした状態で少しずつ体を慣らしていく
②息を止めずにゆっくり吐きながら、伸ばしていく
③反動やはずみはつけない
④伸ばす筋肉を意識する
⑤痛みのない程度まで伸ばす
⑥20~30秒伸ばした状態を保つ
⑦筋肉を戻す時は、ゆっくり戻っていることを意識する
⑧1度に2~3回行う
肩こり解消のストレッチ
② 片方の腕を抱きかかえるように持ち、上腕を手のひらで大きく掴んで反対側へゆっくり引っ張る
③ 反対側の手首を持って上に向かって引っ張る
④ 両肘を肩の高さで左右に広げ、肩を中心にして回す
⑤ 片方の腕を頭の後ろに持っていき、反対側の手で上腕を掴み反対側へ引っ張る
⑥ 両手を上に上げて平泳ぎをする時のように腕を動かす
⑦ 椅子に座り足を大きく開いて膝に手を置き、前かがみになり、そのまま片方の肩を下の方向におしだす
⑧ 片手を側頭部に当て、その手を当てた方向に頭をおしてみる
⑨ 両腕を下に垂らしてリラックスする。肩の後ろの肩甲骨の内側の筋肉で腕全体を後ろへ引っ張る感覚で腕を上げる
⑩ 両手を組んで前方へ押し出しながら、背中を丸めて背骨は後ろへ引っ張るようにもって行く
●上記以外にたくさんのストレッチがあります。「気持ちがいい」と思うストレッチをいろいろとやってみましょう。
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